~生成AIが業務で運用され始めた年~
昨年も以下のような形で1年を振り返ったコラムを書きましたが、
今年もニュースリリースから2024年をふりかえってみたいと思います。
- DXコンサルタントに聞く 企業のDX成功とは? -課題解決に向けた伴走型支援のポイント-
- Know Narratorシリーズの進化
- Know Narratorは自治体様向けにも!「minnect(ミネクト) AIアシスト」
- ライフサイエンス系のお客様とも
- 弊社内もKnow Narrator/生成AIを活用して業務効率化を推進しています!
- 来年はもっとAIエージェントの年!
- 2025年も電通総研のAIトランスフォーメーションセンターをよろしくお願いいたします。
以下のURLから、AITCのニュース一覧が閲覧できます。
上記今年のニュースをリスト化したものが以下となります。
DXコンサルタントに聞く 企業のDX成功とは? -課題解決に向けた伴走型支援のポイント-
以下は、3月にキカガク様と共同開催したセミナーです。
今年は、昨年以上にキカガク様と協業を強くし,、推進してきました。
DXの推進は引き続き重要な活動ですし、DXを推進するにあたって、AIやデータ活用のスキルをユーザー企業の皆様が身につけるためのご支援を、今後とも続けていきます。
弊社のDX推進支援メニュー
Know Narratorシリーズの進化
Know Narratorは、エンタープライズ向けの生成AI活用ソリューションです。
多くのお客様は、一度生成AIの活用環境を作るところまでは良いのですが、このAIの進化が激しい中、その後の運用・保守だけでなく、画像認識のAIやo1モデルなど、新しいAIでできる機能をすぐにお客様のユーザーに提供することができず、スピードだけではなく、思ったよりもコストがかかってしまっているという課題があります、というお話を聞きます。
サブスクリプション型のKnow Narratorは、毎月のように追加パッチが提供されます。それによって、最新のAIモデルがリーズナブルな価格ですぐに使えるようになるだけでなく、ドキュメントの構造化やOCR、マルチモーダルRAG対応など、今までになかった機能が追加されるため、上記の課題が解決されます。
現在のKnow Narratorは、2023年4月の初期バージョンと比べると、かなりの機能強化や機能見直しが行われました。ニュースリリースでは以下の4つを本年発表しましたが、「継続は力なり」という言葉の通り、継続して機能強化を図ることで、多くの改善や進化を実現できました。
電通総研、企業向けChatGPTソリューション「Know Narrator(ノウナレーター)」で最新LLMモデル「GPT-4o」の適用を開始 | お知らせ | 電通総研
電通総研の企業向けChatGPTソリューション「Know Narrator(ノウナレーター)」が 最新AIモデル「GPT-4o mini」に対応 | お知らせ | 電通総研
電通総研、企業向け生成AIソリューション「Know Narrator(ノウナレーター)」にマルチモーダルRAGを搭載 | お知らせ | 電通総研
RAG(Retrieval-Augmented Generation)は、質問に対してAIが社内の情報を調べて答えを生成する仕組みです。RAGができる、できないという議論では、他社もRAGソリューションを提供していますが、Know Narrator Search(https://aitc.dentsusoken.com/products/knownarratorsearch.html)は、マルチモーダルRAG、つまり画像も含めた検索対応を含め、様々な精度向上の仕組みが組み込まれており、実際の現場業務で非常に高い精度を発揮します。そのため、現在RAGを自社のユースケースに適用してみたが、あまり精度が出ていなかったり、うまくいっていない、業務に適用できていないというお客様も、ぜひご相談いただければと思います。
Know Narratorは自治体様向けにも!「minnect(ミネクト) AIアシスト」
Know Narrator をベースに、自治体向けにカスタマイズしたminnect(ミネクト) AIアシストは昨年リリースしていますが、
今年は、以下の藤沢市など、様々な自治体で生成AI活用が開始されました。
ライフサイエンス系のお客様とも
製造、金融系のお客様が多い電通雄研ですが、大学様との連携含め積極的に進めております。
国内最大のデジタル×製薬業界展示会であるファーマIT&デジタルヘルス エキスポ2024に出展
弊社内もKnow Narrator/生成AIを活用して業務効率化を推進しています!
昔からコミッティ企業として参画していた“IoTビジネス共創ラボ”ですが、AI時代で「AI x IoTビジネス共創ラボ」に名称が変更になりました(コミッティ企業継続しています)
11月に第1回勉強会がありました
祝・AIxIoTビジネス共創ラボ発足 第1回勉強会 - connpass
そこで 全社員に向けて生成AI活用を促進!~電通総研の生成AI活用ロードマップ~ と題して発表いたしました。
現在多くの企業で、生成AIの業務活用がなかなか伸びないという課題を持たれていますが、その課題解決に対する一助になればと思って作成した内容です。
興味を持っていただいた方は、是非上記URLの先から発表資料がダウンロード出来ますので、ご参照ください。
来年はもっとAIエージェントの年!
AITCでは、2023年の下期から、次は“生成AIエージェントだ!”と予想して、様々な取り組みをして参りました。
弊社コラムを、“エージェント“で検索
生成AIエージェント技術ニュースも継続しています。
「AIエージェント」という言葉が多く聞かれるようになったのは、2024年に入ってからでした。AIエージェントは、ユーザーの指示に基づき自律的にタスクを実行するシステムとして注目を集めています。特に、情報収集やスケジュール調整、外部ツールとの連携などのユースケースで動くものが出始めています。
また、主要なビッグテックによるAIエージェントの発表が相次いだことで、さらに注目が高まっています。
マイクロソフトは 2024年11月の「Microsoft Ignite 2024」で、新たなエージェント開発機能「Azure AI Agent Service」を発表しました。これは、生成AI開発の統合プラットフォーム「Azure AI Foundry」に統合されます。
セールスフォース: 同社は自律型AIの新イノベーション「Agentforce」を発表しました。これは、サービス、セールス、マーケティング、コマースなどの領域で、AIエージェントが自律的にタスクを実行し、業務効率や顧客満足度の向上を目指すものです。
アップル: 年次開発者会議WWDCで、新しいAIシステム「Apple Intelligence」を発表しました。このシステムはユーザーにパーソナライズされた生成AIを提供し、個人情報を読み取って特定の写真の呼び出しや交通状況の予測、文章校正などの支援を行います。
AIエージェント化することで、単に生成AIを使って、文書要約のように情報をインプットして、要約のアウトプットを得るということとはレベルが違う、企業の業務効率化や生産性向上が期待されています。この期待は、来年はもっと加速しそうです。
2025年も電通総研のAIトランスフォーメーションセンターをよろしくお願いいたします。
2024年1月1日、電通国際情報サービス(ISID)は、電通総研へと社名を変更しました
昨年の同様のふりかえりコラムの最後で、 「2024年は、より企業が予算を取って、生成AIを活用していく年になると思っています」 と書きましたが、まさにそういう年になったと実感しています。そして、来期もその流れは変わらないと予想しています。
Know Narratorも、我々も、来年は更に進化して参りますので、2025年もAITCやそのソリューションにご期待ください。
執筆 AITC センター長 深谷 勇次