ChatGPTとデータベースを連携させるText to SQLの魅力と実用性とは?

こんにちは、AIソリューショングループの太田です。

この記事では、生成AIのソリューション開発エンジニアの方やAI関連のDX担当者の方に向けてChatGPTとデータベースの連携を可能にするText to SQL技術ついてご紹介します。

昨年からChatGPTに代表される生成AIを導入する企業が増えています。生成AI活用の第一歩として、社内にあるPDFやテキスト文書を使用し生成AIの実用性を試すという方が多いですが、次のステップとして社内データベースとChatGPTを連携できないか検討され始めています。

こうしたニーズの背景にはデータ活用における、あるギャップが存在します。

これまで、データベースの管理や操作を実施してきたのは主にエンジニアであり、エンジニアはSQLと呼ばれる操作言語を使用してデータベースを操作します。

一方で、データを利用したいと考えてるビジネスユーザーでSQLを精通しているという方は少なく、データ活用して実現したいことがあっても、自然言語を使って直接データベースを操作する手段がないという状態でした。

このギャップを埋めるのがText to SQL技術の役割であり、Text to SQL技術を応用すれば、ユーザーが日本語や英語といった自然言語でChatGPTに指示を出し、その指示を理解したChatGPTが直接データベースを操作することが可能になります。

Text to SQLとは?

Text to SQLは、生成AIを使用して自然言語で記述されたデータベースに問い合わせたい内容をデータベース操作言語であるSQL文に変換する技術です。

これにより、SQLを知らない人でも直感的にデータベースから情報を抽出することができるようになります。

Text-to-SQLを用いた生成AIとの対話

Text to SQLの魅力と実用性

この技術の最大の魅力は、専門知識がないユーザーでもデータベースを簡単に扱える点にあります。

たとえば、営業担当者が顧客の購入履歴を知りたいとき、複雑なSQLを学ぶ必要なく「田中さんの昨年の購入履歴を表示して」と尋ねるだけで済むのです。

ChatGPTが登場する前もText to SQLの開発は行われていましたが、ChatGPTが登場したことで、どれだけText to SQLの実用性が向上したのか調べるために、論文と実装方法を調査しました。

ここからは調査結果をもとに、最新のText to SQL技術がどこまで実用的なものであるのか、ボトルネックは何なのか、さらにChatGPTを始めとしたLLMの操作ライブラリであるLangChainを使用した実装方法からその精度改善方法までを紹介します。

speakerdeck.com

まとめ

Text to SQLの導入により、データベースのビジネス活用プロセスが大幅に加速します。

マーケティングから顧客サポートに至るまで、各部門のビジネスユーザーは直接データベースを操作して、求めている分析結果を得ることができ、瞬時にデータに基づいたビジネス戦略を策定することが可能になるでしょう。

最近ではLLMによって構築されたAIエージェントが使用するツールとしてもデータベースが挙げられるなど、Text to SQL技術はこれまでのデータ活用プロセスを根本から変える技術になりつつあります。

是非、自社データベースにText to SQL技術を導入し、その性能と実用性を確かめてみてください。

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筆者
AIソリューショングループ
太田 真人