ICLR2024から見るLLMエージェントの研究動向

こんにちは、AIソリューショングループの太田です。

この記事ではLLMを用いた自律型エージェントの研究動向をご紹介します。 研究動向は、AI系で難関な国際会議ICLR2024と同時開催のICLR2024 LLMエージェントワークショップの論文を中心にまとめました。

llmagents.github.io

企業の皆様も学生の皆さんもぜひ、最先端の技術を知ってもらい業務で活かせないか考えてみてください。(協力が必要な場合は、AITCにもご相談いただければと思います)

その前に電通総研AITCがなぜ今回技術動向を調査したのかなどその辺りを紹介します。

なぜ技術動向を調査するの?

論文を執筆・発表する研究機関でなくても、最新の技術動向を追う必要があります。 私たちのような顧客や業務に特化したソリューションを作るチームが特にそうです。

シーズベースでできることを発信せず、ニーズベースの受け身の姿勢では高い技術力も宝の持ち腐れです。 技術動向から新たなサービスの可能性を探索し、多くの方とコミニケーションを通してビジネスの可能性を探ることが時には重要です。

また、私はSNSで賑やかな話題を追いかけることが技術動向を追うことだとは思っていません。 むしろSNSの話題は発散的で全ての情報を追うと疲れてしまいます。結局何もできないまま建設的な議論ができません。

技術動向に関しては、目的を持って体系的にまとめることが重要だと考えています。 体系立てることで、自分たちのビジネスの強みが活かせる観点が議論しやすくなります。

なぜLLMエージェントの技術動向を調査するの?

AITCでは、国産LLMを作る戦術を取らず、LLMを業務に適応することを目指しています。 特に、新興技術として注目されるLLMエージェントの可能性を評価し、RAG(Retrieval Augmented Generation)による質問応答技術と同様に活用できないかと考えています。

LLMエージェントとは、テキスト指示に基づきLLMを使用して自律的にタスクを解決するシステムのことです。

特にLLMに基づく自律型エージェントは、LLMが計画を立て、LLMがツールを使って環境とインタラクションし、タスクをこなすことができます。 ツールにAPIを用いることで、API経由で業務管理システム、サービスやデータベースと接続することが可能です。

LLMエージェントを作ることで、指示に従って人間の業務を代替する、サービス特化型コンシェルジュや複数のサービスを統合した新しい対話型サービスを提供することができます。

海外のスタートアップでは、ウェアラブルデバイス、AIソフトウェアエンジニアリング、家庭用ロボットなどの分野で取り組みが進められています。また、戦略コンサルタントの資料では、エージェントと共に働く未来について記述されていますが、実際の可能性は未知数です。

しかし、実際に何がどこまでできるのかはやってみないと分かりません。 電通総研のAITCでは成功事例が出てから取り組むのではなく、成功事例を作るつもりで活動しています。

調査資料

ICLR2024とワークショップを合わせて、74本の体系立てたまとめを作成しました。 エージェントの基礎能力編と応用編に分けて整理しています。 最初に少しばかり私の所感とビジネスとのギャップについても少し触れました。

speakerdeck.com

まとめ

ICLR2024のLLMエージェントに関する技術動向について紹介させていただきました。 電通総研は、5月に開催されるJSAI2024にゴールドスポンサーで出展する予定です。 そこで、電通総研のLLMエージェントの取り組みなど紹介します。 興味を持った方は是非、直接お話しさせてください!

ご相談を希望される方は、お気軽にこちらのお問い合わせフォームからご連絡ください。

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筆者
AIソリューショングループ
太田