IoT×ChatGPT!?

IoTビジネス共創ラボ 第23回勉強会にて発表した内容をご紹介

AITCセンター長の深谷です。

6/23のIoTビジネス共創ラボ 第23回勉強会でお話しした内容の一部を、本コラムでご紹介したいと思います。

iotbizlabo.connpass.com

IoT×ChatGPT?

IoT(Internet of Things)とは、物のインターネットとも呼ばれ、様々な物がインターネットに接続され、データを収集・共有し、自動化された制御やサービスを提供することを指します。一方、ChatGPT は、人工知能(AI)による自然言語処理を利用して、テキストベースでのコミュニケーションを実現するチャットボットです。

このようなIoTとChatGPTを組み合わせることで、新たなサービスやビジネスの展開が期待されています。

ChatGPTの一般的な利用ユースケース

IoTのどういうところで、ChatGPTが有効活用できるか?という質問に対して、まずはChatGPTだけの観点で考えてみます。

良く言われているChatGPT単独で有効なユースケースとしては、以下のように分類できます。

ChatGPTの一般的な利用ユースケース

IoTを活用したビジネスを推進するときの俯瞰図とChatGPTの適用

IoTを活用したビジネスを推進するときの俯瞰図は、上から以下のようなイメージとします。

IoTを活用したビジネス推進俯瞰図

まずは、ビジネスとしてやりたいこと、やるべき事があって、そこからIoTのテクノロジーを使うことが決まった時点で、IoTのビジネス企画ができあがります。次にそれを実施して行くための実施計画、実施課題を定義します。勿論様々すべきことはビジネス企画によって変わりますが、上記ではシンプルに、実施課題が決まったら、設計して開発する。開発要素としては、ハードウェアと、ソフトウェアがありますよね、というイメージになっています。あとは、全体をプロジェクトとして管理、推進していく必要があります。

上記に対して、ChatGPTの利用を、最初に提示した“ChatGPTの一般的な利用ユースケース”とマッピングすると以下ようになります。

IoTを活用したビジネス推進俯瞰図への“ChatGPTの一般的な利用ユースケース”マッピング

いかがでしょうか?IoTにChatGPT?と言った時に、様々な場面で使えそうと言うイメージをもっていただけましたでしょうか?

“プログラム・関数・データの生成、説明“を掘り下げてみる

「IoTを活用したビジネス推進俯瞰図への“ChatGPTの一般的な利用ユースケース”マッピング」に少し大きめの文字で記載しましたが、すぐにその有用性を体感できる、“プログラム・関数・データの生成、説明“の部分に関して、具体例を交えて掘り下げてみたいと思います。

Azure OpenAIサービスのChatGPTを利用していきます。

一回の要件でプログラムを生成

以下のようにプログラムを生成することができます。詳細設計レベルで、より具体的にChatGPTに指示することで、全く修正せずに動くことができるプログラムを生成することも、要求レベルによりますが可能です。

段階的にプログラムを生成

実際の所、一気にデータ取得から様々な処理を一回の質問で生成させるのではなく、段階的にプログラムを生成させていった方が、良い形で出力できる場合が多いです。エッジからクラウドまでの処理と、クラウドのフロントからバックエンドへの処理と、配置するプログラムの場所毎に、処理を分けた方が良いですね。また段階的であれば、ちょっと違うなという出力になった場合も、改めて“ここはこういう処理にして”というように、修正指示をChatGPTにすることで、修正も容易となります。

逆をやってみます。プログラムから仕様書を

みなさん、だれが書いたか分からないプログラム、コーディングした人がいなくなって中身が良くわかっていないプログラム、外部に依頼して作ってもらったプログラムで、それも中身の処理が良くわかっていないプログラム等はありませんか?何か問題が発生してそのプログラムの中身をちゃんと理解しないといけなかったり、その改修を行いたいと思うことはありませんか?

そのような場合、ChatGPTを利用し、プログラムからプログラム仕様書を生成してみると、理解が深まったり、作業が効率化できる場合が多分にあります。

データの分析支援を

IoTでデータを取得したあと、そのデータは十分活用できていますでしょうか?そのデータを解釈したり、異常を検知したり、傾向を把握することで、ビジネスに活用していくことが重要ですが、取得したデータに対してChatGPTを活用できます。以下は、すごくわかりやすいデータを使った事例です。

データの項目説明は全くしていないのですが、「Param1は、夏から秋にかけて (7月〜9月) が最も高く、冬 (1月, 2月, 12月) が最も低い傾向があります。これは、Param1が気温や日照時間に関連している可能性があります。」なんて賢いですね。

勿論、以下のようにグラフにすれば直ぐにわかりますが、大量のデータに対して、定期的に状況を把握したいなど、AIに自動でデータ分析を支援してもらうことは有効ではないでしょうか?

ChatGPTは十人十色に活用できるから、社員が自由に安心・安全にChatGPTを利用できる環境を

今回は、IoTをテーマにChatGPTの活用方法をご紹介しました。

汎用性の非常に高いChatGPTは十人十色に活用シーンの存在するAIであり、それぞれの“社員の自主性“によって生産性を高めることができるAIです。そのChatGPTを生産性向上に繋げるには、そもそもの利用ハードルを下げることや、慣れること、いろいろ試してみることが重要です。

以前私が書いたコラムでもご説明しています。

isid-ai.jp

AITCは、社員が機密情報も含めた形で自由に安心・安全にChatGPTを利用できるソリューションを提供をしております。実際に運用している様々なお客様からご好評いただいております。ご関心のある方はぜひご連絡頂ければと思います。


執筆
AITC センター長
深谷 勇次